インカンテーション パルファム 50ml

あらゆる文明、あらゆる国境、あらゆる言語を越えて、神秘の世界は目に見えるもののすぐ下で囁き続けます。それは古くから受け継がれ、しばしば禁じられてきましたが、物語、儀式、そして香りの中に生き続けています。ヴィクトル・アレクサンダーによる「インカンテーション」は、この目に見えない世界へと果敢に踏み込むフレグランスです。それは、神聖なるもの、神秘的なもの、そして深く人間的なものへの入り口です。

インスピレーションの源は、忘れ去られた瞬間――時がゆっくりと流れていくかのような、人里離れたアフリカの村での、つかの間の出会いだった。手彫りの聖遺物、織り込まれたお守り、古の護符で飾られた質素なブースの中に、占い師が座っていた。棚には、乾燥したハーブ、神聖な木、香りの良い根、砕いた花がずらりと並べられていた。これらは、薬、祝福、呪文の材料となる。部屋は煙と油で満たされていた。祈りのようにゆっくりと燃え上がる香の香りは、記憶、神話、そして欲望を織り交ぜていた。

インカンテーションは、魅惑的な明るさで始まります。ジューシーなマンゴーに砕いたカルダモン、ピンクペッパー、そしてかすかなカンボジア産沈香が混ざり合います。フルーティーでスパイシー、そしてウッディな香りが同時に広がり、まるで呪文の最初の言葉を声に出して唱えたかのように、不安と誘惑を掻き立てます。

その中心には真の儀式が息づいています。希少な花々と神聖な樹脂を織り交ぜた、奥深くテクスチャー豊かなブレンドです。カロカオラウーンデとローズは神秘と力強さを呼び起こし、スティラックス、フランキンセンス、タバコは古代の煙と地に足のついた力強さを漂わせます。パピルスとパチョリは羊皮紙の巻物や土間を彷彿とさせ、インセンスは霊的な熱でこれらの要素を結びつけます。まさに魅力が発揮される瞬間です。信念、意図、そして香りが一つに溶け合う時です。

ベースノートは、まるでトランス状態のように長く、樹脂のような、精妙な香りが漂います。ミルラ、ベンゾイン、アンバーグリスが原始的な官能性で脈打ち、ハイチ産ベチバー、レザー、サンダルウッドが土っぽさを深め、まるで儀式めいた香りへと昇華させます。ほのかなスパイス、柔らかなバルサム、そしてきらめくアンバーが、消えた儀式の火から立ち上る最後の煙のように、余韻を残します。